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浩樹印 ダルマ玄能120匁(ヤスリ仕上げ)

・最高を目指す喜び


私は目覚めると、

今日も楽しく元気に仕事が出来ることに感謝します。

そして、

大好きな仕事に全力で取り組むことが出来ることに、

至福の喜びを感じます。

ですが、

これは何時からの事だったのでしょうか?

少し思い出してみました。


もう随分と前になりましたが、

私が弟子入りして間もない頃に、

師匠から特別な意匠を施した四角玄能を見せられたことが有ります。

それは今まで見たことの無いくらいに手間を掛けた素晴らしいもので、

私は思わず「玄能はここまでやっていいのですね」と、

つい失礼なことを言ってしまいました。

すると師匠はニコニコとした自慢顔で

「当たり前だ。俺は今迄これでおまんまを食ってきたのだからな」と、

胸を張り大きな声で言いました。

私はその時に思いました。

自分も何時かはこんなものに挑戦したいと。


しかし当時は食べることに精一杯で、

気の進まない仕事に日々追われて、

手間のかかる商品までは手が回りませんでした。

暫くして師匠に「浩樹」銘での玄能の販売許可をもらい、

日々精進するにつれて、

次第に注文を頂けるようになっていきました。

そして、

それから随分と立ったある日の事です。


お世話になっている問屋さんが来て、

定番ではない玄能の製作の可否を尋ねたのですが、

気の進まない仕事でしたので戸惑ってしまいました。

するとその問屋さんが言うのです。

「にいちゃんはもう嫌な仕事を断ってもいいのだよ」と。

そう言われても最初はその意味がよく分かりませんでしたが、

すぐに「これからは本当にやりたいことが出来る」と悟り、

とても嬉しくなりました。


ところで、

高付加価値商品を製作するには、

その為の調査や試作を繰り返さなくてはいけないし、

そうしたからといって完成出来るとも限りません。

又、

たとえ完成させたからと言っても、

売れるとは限りませんし、

売れたからといって、

手間に見合った代金を頂けるとも限りません。

ですから、

経済的にとても不利になる危険があります。


ですが、

私はやらずにはいられませんでした。

なぜなら、

儲かるからと嫌な仕事を無理してやるくらいなら、

たとえ儲けが少なくとも大好きなことを精一杯にやって、

心穏やかに暮らした方が幸せだと考えていたからです。


その上で、

自分が何処までたどり着けるのか?

また、

自分の最高がどの程度なのか?

何時もそんなことを考えて、

ワクワクしています。

そして、

そんなわがままな私を温かい目で見守ってくれる多くの人達に、

心から感謝してやまないのです。
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今日も読んでいただいて、ありがとうございました。
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