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・弟子入りの条件 その1


弟子入りにあたり、

いくつか条件を出されました。

第一に「正当なもの作りに徹すること」と厳しく言い渡されたのです。

そして、

「玄能というものがどのようなものであり、

どうあるべきなのかを徹底的に学びなさい」とも付け加えられたのです。


それでは「正当なもの作り」とは一体どのようなものなのでしょうか。

師匠はその場では教えてくれませんでしたが、

もし説明されても、

当時の私にはよく理解できなかったことでしょう。


今では「正当なもの作り」が、

「製作する物の機能を最大限且つ最善に引き出すために、

それに合った最適な素材を最適な方法で加工しなくてはいけません。

全ての思考と行為において過不足なく、

基本に忠実に製作することです。

必要な作業工程を省いたり、

誤った加工方法をとったりしてはいけないのです。

奇をてらった装飾などはもっての外です。

全てにおいて単純なものが一番いいのです」とはっきりと意識できます。


またそれを実践するには、

玄能を誰よりも良く理解している必要があります。

ですから、

目指すものを製作するために必要な技術及び技能が何なのかを知るためにも、

先ずは玄能自体のことをしっかりと勉強する必要があるのです。


因みに師匠の言われる「正当な方法」以外にも、

玄能・金槌の製造方法は数多くあります。

私が玄能造りを始める以前から、

時代の要求に合わせて生産効率を優先した簡略な方法を取ることが一般的で、

師匠に言わせればそれらはみな「邪道な方法」ということになるのです。


ところで、

私は師匠のもとを訪れる以前に、

自分の考えうる玄能製作のあらゆる方法を試みていたのですが、

その全てに大きな不満を抱えていたのです。

地元の公的機関に相談してみたり、

業界団体の主催する講習会を受けてみたりもしたのですが、

そこでは初歩的なことしか知ることができずに、

万策尽きていたのです。


ですから師匠のもとを訪れたわけですが、

「正当なもの作り」と聞いた瞬間に、

なんとなくですが、

今迄自分のしてきたことのほとんどが正解からずれており、

これまで私が生きてきた世界とは全く違う世界が、

そちら側にあるのではないかと直感したものです。


そしてその直感は私を奮い立たせ、

教えを受け続けるとともに、

それが現実であることを確信するに至ったのです。
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今日も読んでいただいて、ありがとうございました。
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