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相豊ハンマー
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玄能日記
日々感じる事を思いのままに書き連ねてみます。
2020/04/02 相手先ブランドでの販売は競争が激しかった。名指しでの注文を期待して藤六印で販売を始めた。品質向上で差別化を狙ったが藤六印のままでは難しかった。広輝印で更なる高級路線を目指したが其れ迄の作り方では品質向上に限界が有った。作り方を一から学び直して浩樹印を生み出し競争は遠のいていった。
2020/04/01 手にしたモノを手放して自由を得なければ進化出来ない。ならば後進に受け渡せば良いのだ。すると上位ブランドを創り上げる余裕が出来る。私は「藤六」から「広輝」そして「浩樹」へと進化させた。大切なのは新たなブランドに込める価値を全く変えてしまう事。これを繰り返す事で伝承も可能に成るのだ。
2020/03/31 一度手にしたモノは手放し難く多くの人が其れに固執してしまう。そして自らを其の枠に嵌め込み其の中で進化しようと試みる。だが其れは不可能だ。私の知る達人は手にしたモノを他人に伝える事で受け渡し、自らは軽やかに枠を飛び越え進化していく。進化は大きな青虫に成る事ではなく蝶に成る事なのだ。
2020/03/30 何時も通りの明日が来るとは限らない事を多くの挫折から学んだ。だから毎日を大切に生きてきたのだ。だが今はもっと大切にしなければならないと強く思う。だから得たモノや創り出したモノを後進に受け渡す事に力を注ぎたい。過去と未来の橋渡しが私の役割でありそれが成せたなら静かに枯れていきたい。
2020/03/29 校則を守り多くを諦める人が多いが私は諦めなかった。当時はバイクの免許を取る事もバイクを買う事も乗る事も禁止されていた。だが私はキャンプツーリングや県外の競技会に自走で参加したりしていた。見つかれば停学なので安全運転に徹した。やりたい事をやるには困難を伴うが確実に成長できると思う。
2020/03/28 嫌な仕事を我慢してやる人はお金を稼ぐ理由を考えてみよう。幸せに暮らす為ならそれは本末転倒だ。その行為自体が貴方を不幸にしている。やらずにいられない仕事を選択するか楽しく出来る方法を試してみよう。それだけで幸せを感じられる筈だ。何時死ぬか分からないのに我慢などしている場合ではない。
2020/03/27 人はうんこをする為にトイレに集中する。所が不特定多数の人が使用するトイレは感染症のリスクを伴う。もしもトイレ以外でうんこが出来たなら、人の集中による感染症のリスクを大幅に減少できる。要するにうんこの処理を集中から分散に発想を転換する訳だ。そこで考案したのが折り畳みスコップなのだ。
2020/03/26 趣味や外食に出かける事は殆ど無い。外出は自宅と工場の往復くらいで、ついでにスーパーで買い物する程度。工場では四季を通して長袖シャツと長ズボン姿で帽子とマスク及びメガネは手放せない。作業者同士の距離も充分保たれ会話も必要最小限だ。来客も極めて少ない。後は手洗いをマメにしようと思う。
2020/03/25 競争をする事も見る事も苦手な私はスポーツ競技に興味がない。所が殆どの人が興味を持たない玄能造りには思い入れが強いのだ。左様に志向の異なる人間が共存するのに世界は少数派が存在しないが如く動いている。だから隠れた少数派を探し出し役に立てれば、其処は競争と無縁の世界に成る可能性が高い。
2020/03/24 自分の行動を分析するのは面白い。何故あんな風に振舞ったのか?何故やろうと思ったのか?何気なくやってしまう事を分析すれば、それらの全てに深い意味が有ると分かるだろう。そして自分の事を良く知る事で自らを正確に制御出来る様に成る。これは鍛冶仕事で良いモノを創り出す時の必須能力だと思う。
2020/03/23 映画「アバター」は自分の人生を見ている様だ。期せずして主人公は居場所が変わり眠っていた感性が目覚め世界の見え方が変わる。奪い合う関係に嫌気がさして分かち合う関係の大切さを知る。世界は既に繋がっており其の中に自分の役割が有る事に気付く。そして最後に自分の居るべき場所に落ち着くのだ。
2020/03/22 淡々と長く続ける事で成果を上げたいと思っている。興奮する事は嫌いで何気ない日常に充分な喜びを見出すことが出来る。仕事と生活を分けて考える事は無く引退も考えていない。だが大した成果を上げられずに死んでも良いと思っている。成果だけでなく調和のとれた人生そのものに喜びを感じているから。
2020/03/21 他人の作ったモノを見て「もっと上手く出来る」とか「簡単だ」とか言う人が居る。だが本当に出来る人はどんなモノからでも謙虚に学ぶ筈なのでそんな事を言わない。他人のモノに反射的に対抗心を燃やす事自体が主体性の無い未熟者である証にもなる。だがそんな輩に腹を立てる自分の未熟さに泣けてくる。
2020/03/20 千代鶴是秀さんはビジネスモデルの礎に分かち合いを据えていた。儲けを独り占めせずに世話になった人にも利益が及ぶようにしていたのだ。お陰で戦時中のモノ不足に於いても燃料等の援助を受け仕事を続けることが出来た。左様に困った時に周りから手を差し伸べてもらえるビジネスモデルは最強だと思う。
2020/03/19 鍛冶屋で生活できるビジネスモデルを思い付けずに辛かった。師匠のビジネスモデルがそのまま私に通用するとは思えなかったからだ。試行錯誤して今のビジネスモデルに至ったが新型コロナで完成度が試されている。千代鶴是秀さんが戦時中でも何時も通りの仕事をしていた様に私も出来たら成功なのだろう。
2020/03/18 其の道で生きていくつもりなら習作や納得いかないモノを人目に晒してはいけない。ましてや売ったら必ず後悔するだろう。これは師匠の教えだが当初はよく分からなかった。だが未熟な頃に受けた取材の記事や商品を目にする度に背筋が冷たくなる。過去の過ちは何度でも顔を覗かせ自らの足を引っ張るのだ。
2020/03/17 噛み合わない人を説得しようとは思わない。同じ事象でさえ互いに違って見えるのだから意思の疎通は図れないのだ。歩み寄る事も大切だが多くは裏切られてしまう。だから正しいと信じる事をやり続けて賛同者を集める方が遥かに健康的だ。商売も同様に売り込まずに賛同者に見つけてもらう様にすれば良い。
2020/03/16 知人の電気屋が言った。「近所の老人が蛍光灯を交換してくれと言ったが儲からないから嫌だ」と。そこで私は提案した。「自ら進んで家庭内の情報を開示してくれる人に対して、蛍光灯以外にも有益なサービスを提供できるのではないか」と。他人の知り得ない情報を得ながら活用しない人がなんと多い事か。
2020/03/15 新型コロナウイルスにより全てが停滞している様に見えて実は変化が加速している。人は困難が訪れて初めて変わろうとするからだ。必要と不必要の定義が大きく入れ替わり消費の傾向は暫く混沌とする。そして売れるモノと売れないモノが激変し、沢山の下克上が見られる筈だ。正にピンチはチャンスなのだ。
2020/03/14 簡単に出来る方法なんて本当は無いのだ。出来ているつもりにさせているだけなのだ。其処で褒めたりするからなお質が悪い。確実に成長は止まってしまう。だから難しい事は難しいままにやらせた方が良い。楽しく出来る方法を考えてやり、出来ている姿を親方が間近に見せてやることが何よりも大切なのだ。
2020/03/13 簡単に出来る方法や便利な機械器具及び低予算で出来る宣伝方法の導入が伝統工芸品の質を落としたのではないのか?不便を乗り越えて鍛錬することで出来る様に成り、上手く成らなければ有名に成れない環境でこそ良いモノが生まれるのではないのか?誰でも出来る方法の導入が質の低下と競争を招いたのだ。
2020/03/12 伝統工芸分野の後継者不足が叫ばれて久しい。そこで簡単に出来る方法や便利な機械器具やPR方法が導入された。だが簡単に出来ないから楽しいのであり、不便だから五感が冴え技能が向上するのではないのか?簡単かつ便利の導入で伝統工芸品は工業製品と同じ土俵に上げられ、益々後継者不足に陥った訳だ。
2020/03/11 利益追求の際には過剰は過少よりも質が悪いという。お客の気付かない程度の手抜きが大切というのだ。だが伝統工芸品にその考えは詰まらな過ぎる。多少の損を承知で手を掛けて良いモノを創り、人気が出たなら価格を上げつつ更に良いモノを創り続ける。その方が作者もお客も幸せに成れる気がするのだが。
2020/03/10 便利な機械器具も使用するが出来るだけ勘に頼る手作業で作りたい。良いモノを創る為だが仕事を面白くする為の工夫でもある。勘を研ぎ澄ませば全身の細胞は目覚め力が漲る。不便が感性を刺激して沢山の気付きを与えてくれる。結果として上達は早まり魅力的なモノも出来上がる訳だ。面白くない訳が無い。
2020/03/09 長く続いて伝統になるのは実用性だけでなく情緒的豊かさが大切にされてきたからだ。所が戦後になり戦勝国の合理性を導入し、一見無駄にみえる不思議さ面白さ等の情緒的豊かさを疎かにしてしまった。閉塞感の漂う今こそ日本人の心身をホカホカさせてきた伝統工芸品の魅力を再認識する絶好の機会なのだ。
2020/03/08 常識としてまかり通る事でも検証すれば間違いと分かる事は多い。だが多くの人は検証しようとしない。だからそこに好機が有る。例えば同形状の玄能でも精度を上げて造ると遥かに効きが良く成る。即ち精度を上げれば形状の自由度を増やすことが出来るのだ。精度を上げる事で常識を覆らせることが出来る。
2020/03/07 鍛冶屋に成りたての頃は失敗続きで作業が深夜に及ぶこともあった。損失を出し続けて精神的に追い詰められたが壁を乗り越え今に至っている。好きだからこそ乗り越えられた壁だ。だから娘の中学卒業の際には好きな事に全力で取り組めと言葉を送った。その娘がレギュラーを務めるアニメが今夏から始まる。
2020/03/06 自分自身を良く理解せずに世間に同調するから自分らしくない事をやる羽目になる。世間の常識を動機にするのではなく自分の資質を動機にすれば自分らしく生きられるというのに。だから自分がどんな人間なのか定義してみるといい。好きな事や得意な事を定義の要にすれば自分らしい姿が見えて来るだろう。
2020/03/05 面白い事をやろうとすれば誰よりも真面目に成らざるを得ない。並の真面目さでは並の事しか出来ないからだ。そこで間違えてはいけないのは真面目とは褒められる事をやることではない。其れは誰かに操られているのと変わらないのだ。真面目とは褒められずとも自らの信じる事に誠実に取り組むことなのだ。
2020/03/04 真面目な人が褒められる時代が続いた。今は真面目な人が馬鹿を見る時代に成ったと言われる。だが世の中が求める真面目の定義が変わっただけなのだ。以前は真面目に従う人が求められたが、今は真面目に自ら行動出来る人が求められている。真面目に従うだけの人は不真面目で使い物に成らない時代なのだ。
2020/03/03 真面目過ぎて面白みがないと忠告され続ける私だが、この程度の真面目さでは物足りないくらいだ。師匠に品格を磨き続けろと指導された通り、上手いだけでは足りず、真面目さが信頼関係の要に成る。有象無象の忠告通り調子良く生きていたなら、今の環境は手に入らず浩樹玄能も世に出ていなかっただろう。
2020/03/02 自らの考えている事の正否を確かめるのに仕事は最適だ。正しければ売れるし間違っていれば売れないから分かり易い。また評価がすぐに表れて速やかに対処できるのは短気な私に喜ばしい。得られる評価に甘える隙が無いところは趣味や遊びと違って潔い。仕事とは自らの哲学や価値観を世に問う行為なのだ。
2020/03/01 手作業を機械化して大量生産する時代が続いた。機械化に伴い細部への拘りが排除され作るモノが平均化され始めた。差別化が難しく競争が激しく成ると益々合理化が進み平均化は進んだ。需要が飽和した今では作るモノの本質すら知らない職人が多い。故に本質を弁えた丁寧な職人には競争の必要が無いのだ。
2020/02/29 言葉や文章に出来ない人は正確に理解できていない。分かったつもりでいても細部は曖昧なのだ。だから深く考えて上達した人は言葉や文章に出来る人が多い。だが慣れだけで上手く成った(つもりの)人は其れが出来ない人が多い。自分が本当に理解できているのか確認するには言葉や文章にしてみれば良い。
2020/02/28 自動車の挙動を見れば運転手の感性の貧富が分かる。丁寧な運転手は感性が豊かで気付きが多い故に運転を楽しめている筈だ。乱暴な運転手は感性が乏しく気付きが少ない故に運転を楽しめていない筈だ。これは全てに当てはまる。感性を鍛える人は何でも楽しめるが、感性を鍛えない人は何も楽しめないのだ。
2020/02/27 勘に頼るとやる度に微妙な狂いが生ずる。だが偶然の狂いは良い結果をもたらす事も多い。僅かなずれが何時もと違う発見を促すのだ。但しこれは勘を研ぎ澄ませていなければ絶対に気付けない微妙だが大きな発見になる。勘を頼りに正確な作業を目射すからこそ、勘の狂いも進化に役立てることが出来る訳だ。
2020/02/26 ネットで人名を検索すれば多くの情報が手に入る。普段の書き込みから人格の察しも付き易く、ネット上で丁寧に生きている様子が窺えれば安心して付き合えるが、陰で毒づいている様子が窺えれば距離を置きたくなる筈だ。善人はより好かれ悪人はより嫌われる時代が来るという事だ。もう隠し事は出来ない。
2020/02/25 上手い指導者は相手に合わせて指導法をカスタマイズできる。様々なやり方を試した経験が有り引き出しが多いからだ。下手な指導者は自分のやり方を押し付けてしまう。経験の多様性に乏しく引き出しが少ないからだ。挙句に出来ない相手に素質が無いなどと言って罵ったりする。素質が無いのは自分なのに。
2020/02/24 簡単に出来るやり方を身に着け其れに固執する人が居る。その人はより良い成果を得る為の新たなやり方を試すことをしない。同じ事を繰り返す事に恐れを抱いていないのだ。身に着けた技を手放し続けなくては上達できないというのに。上達できる人と出来ない人の境目は得たモノを手放せるかどうかなのだ。
2020/02/23 鍛冶は科学で解明されており継承が途絶えても再現出来るとか、組織と硬度を検査すれば刃物の良し悪しが分かるとか、高級な鋼を使用すれば良い刃物が出来るとか、玄能の打面の内側は固く外周部は柔らかいのが理想であるとか、多くの間違いがまかり通っているが、誤りを認めない限り文化は廃れてしまう。
2020/02/22 手道具の誤った知識が蔓延し危機感を募らせていると相談を受けた。誤った知識を基に商売する人が多すぎて簡単に改善できないのだ。故に私は自分の信じる玄能理論をブログで公開しているが、出来る事はその程度だ。だから有志で正しいと思う事を発信し続けようではないか。他人に頼らず自分でやろうよ。
2020/02/21 新型コロナウイルスの感染者数や死亡者数を聞くと怖くなる。だが詳細を知ればインフルエンザよりも怖くないと分かる。道具の性能も同様に、有難そうな材質名や硬度を記号や数値で示されると良さそうに感じる。だが其処に根拠は無いのだ。分り易い記号や数値を示されると人は正常な判断が出来なくなる。
2020/02/20 実現出来るかどうか分からない事を始める時はとても不安になる。だが普段から誰かの出来ている姿を見ているのなら其れは単なる日常でしかない。ならばこれから始める人に勇気や自信を求める必要はない。普通に出来ている姿を見せてやれば自然に始めてしまうだろう。勿体ぶらずに見せてやるのが秘訣だ。
2020/02/19 曖昧模糊では不安なので確かな実感が欲しくなる。だから人は頭で考えるだけでなく身体感覚を大切にするのだ。中でもモノ作りは成果を実感し易く上達の楽しみが大きい。道具を使いこなす楽しみも格別なのだ。そこでノミを叩くなら木槌ではなく玄能を使ってみてほしい。効かす確かな実感を得られる筈だ。
2020/02/18 競争は楽なものだ。誰かがやる事を真似れば良い。誰もやらない事をするのは恐ろしい。何が起こるか分からないからだ。だがそもそも人は誰とも違い、故に習慣を少し変えるだけでも新しいモノが出来上がる。ならば大それた事を始めなくても、少しずつ変え続けるだけでブルーオーシャンに辿り着けそうだ。
2020/02/17 良く効く様に考えて作っている。すると無駄は削ぎ落とされ見た目は単純になる。その姿が好きでありそんな風に生きたいとも思う。だが始めた頃は違った。師匠の教えもまるで理解できなかった。感性を微調整しながら教えに寄り添い続ける事で見え始めたのだ。これが見えないモノを見る為の秘訣だと思う。
2020/02/16 素材の不良が原因で失敗する事が有る。但し素材の不良なのか自分の未熟さからなのか判断するのは難しい。そこで簡単に素材のせいにせずに技術力で補えると信じて試行錯誤してみる。乗り越えられる時もあるし解決できない時も有る。だが自分のせいにすることで一寸位は成長できると信じてそうしている。
2020/02/15 少し見たり聞いたりしただけで嫌いと決め付けるのは勿体ない。初めての経験では何も分かっていないのだ。だから一寸だけ辛抱して寄り添ってみるといい。すると気付けなかった不思議さ面白さに気付き始めるだろう。好きな事が見つからないという人は、既に目の前に有るのに気付いていない事が多いのだ。
2020/02/14 事象をありのままに捉えているつもりでも実は何も見えていない事が多い。理解できない事を人は無意識に拒絶することが有るからだ。だから事象に歩み寄る必要が有る。千代鶴是秀さんの玄能「山彦」を見た時がそうだった。歩み寄るように感性をチューニングして初めてその素晴らしさが分かる様になった。
2020/02/13 不機嫌になる事で主導権を取ろうとする人が居るが不思議でならない。例えば国会中継を見てもそうだ。生徒を怒る教師がそうだ。夫に切れる妻がそうだ。不機嫌な人は周りを不機嫌にするだけで何も変えられない。其れなのに何故かそれを繰り返すのだ。不機嫌は社会において最も幼稚なマナー違反だと思う。
2020/02/12 仕事を楽しく出来ない人は仕事に意味付けが出来ていない。ならば今日これが出来たら明日は何が出来、将来どう成れるかを具体的に想像させてやれば良い。其の為には率先垂範が大切だが、親方自身も成長した互いの姿を想像しそれを楽しめば良い。豊かな将来を想像できれば、楽しく成らない訳が無いのだ。
2020/02/11 自らが経験した苦労を後進に押し付ける人が居るが一寸待て。経験済みの苦労などは少しの工夫で楽しく出来てしまう事さえ多い。だから軽やかに乗り越える為のコツを授けてやれば良い。苦労を苦労と感じもせずに夢中で取り組む人は楽しく出来る工夫を怠らない。後進にもその様になってもらえば良いのだ。
2020/02/10 無暗に知識や筋肉を付ければ身動きが取れなくなる。答えを知ればそれに囚われて他の答えを探ろうとしなくなり、余計な筋肉は有益な筋肉の感覚を邪魔して鈍らせてしまう。そもそも知力や筋力に頼り過ぎれば精妙さは身に着かないものだ。心身の可動域を広げる為には要らない知識や筋肉を捨てた方が良い。
2020/02/09 限りなく個体差の大きい人間を一つの観点で比較するのは馬鹿げている。結果を導く為に皆に同じやり方を押し付ける事はもっと馬鹿げている。今迄は効率的だと信じられてきたルールの多くが人間を蝕んでいる。ならば気付いた人から抜け出れば良い。大半の人が抜け出たならばルールも改善される筈だから。
2020/02/08 長く続けて苦にならない仕事を選んだ。修得に時間が掛かる仕事なら参入者が少なく競争も少ないからだ。其れが玄能鍛冶だった。私が鍛冶屋として出来る事は多くない。だが長く続ける覚悟が出来ているので良い支援者に恵まれた。正当な支援者に支えられ正当な玄能造りが出来ている事が私の最大の強みだ。
2020/02/07 誇りが無いから誰にでも頭を下げられた。だが空っぽな私の話など誰も聞きはしなかった。私なりに最善を尽くし始めると話を聞いてもらえる様に成った。そこで様々な所に出掛けて頭を下げて相談に乗ってもらった。今の私は人との出会いで活かされているのだ。良い人との出会いが人生を豊かにしてくれた。
2020/02/06 直ぐに成果を求めるから頑張り過ぎて続けられなくなる。早く勝とうとするから無理をして心身を壊してしまう。人生は長いのだ。自分に合った調子で少しずつ積み上げればいい。其のうち周りは疲れ果て、残るは貴方一人に成るかもしれない。早く成功しても後は落ちるだけだ。のんびりと成功した方が良い。
2020/02/05 自信が無く且つ頑張る事が大嫌いな私だが、臆せずやれるし長く続けることも出来る。それは直ぐに結果を求めていないからだ。指導者が「自信を持て」や「頑張れ」と発破を掛ける場面をよく見るが、直ぐに結果を求めるから自信や頑張りが必要に成る。長期的計画で行えば自信も頑張りも要らなくなるのだ。
2020/02/04 鍛冶仕事は勘に頼る部分が多く、全工程において五感を研ぎ澄ませて行う必要が有る。体調管理の為に規則正しい生活を余儀なくされるが、それでも僅かに感覚は狂い悔しい思いをすることがある。そしてその感覚の狂いは以前より小さい筈なのに、大きくさえ感じてしまうのだ。自信など終生持てそうにない。
2020/02/03 淡々とした人を冷めた人だと言う人が居るが本当だろうか?例えば何でも他人のせいにする依存的な人は些細な事で騒ぎ立てて自己主張する。ところが自分の責任で前向きに生きる人は自分の尻を自分で拭いて淡々としていられる。故に淡々とした人は却って責任感の強い情熱的な人が多いのではないだろうか?
2020/02/02 簡単に出来る宣伝方法を指導する書籍やコンサルは多い。其れは使い回しが簡単だから。だが良い商品やサービスの創り方や磨き方を指導できる人は少ない。其れは使い回しが難しいからだ。使い回しのきく方法を選べば競争に成るのは当然。競争が嫌なら使い回しの難しい独自の方法を編み出すしかないのだ。
2020/02/01 下積みは要らないと思う人は直ぐに宣伝すれば良い。上手くやれば直ぐに有名に成るだろう。だが直ぐに結果が出る事ならば誰でもやるから競争に成る。競争すれば翻弄されて上達は難しくなる。だが下積み期間に達人の技を間近に見て研究できれば、競争の要らない腕前に成れる可能性を手に入れられるのだ。
2020/01/31 短期間で出来る様な事は誰にでも出来てしまう。競争を避けたいなら長く続けないと出来ない事をやった方が良い。その際の秘訣はやる気が出ないと出来ない事は避けるということ。やる気が無くても淡々と坦々と出来る事を見つけなくてはいけない訳だ。長く続けている人は意外と頑張っていないものなのだ。
2020/01/30 生涯掛けてもやりきれないから継承が必要に成る。だが、するのもさせるのも一人では難しいのでチームが必要になる。とはいえ全員が最大限かつ最善に能力を発揮しない限りは実現が難しい。だから自らも最大限かつ最善に能力を磨く必要が有る。故に長く続けようとすれば淡々とやらざるを得なくなるのだ。
2020/01/29 成功を急いでジタバタすれば知識や人脈は豊かに成る。だが知識や人脈に依存するあまり編み出す力が身に付かない。だから人真似は出来ても何も創り出せないのだ。淡々と出来る人は知識や人脈を増やすだけではなく活かすことを知っている。活かす力は編み出す力に成り新たなモノを創り出すことが出来る。
2020/01/28 出来るつもりでやり始めても出来た頃には出来ていない事に気が付く。今度こそはと掘り下げたなら更に先が有ることに戸惑う事に成る。そんな事を繰り返しているとジタバタしても始まらないと分かる。すると漸く肩の力が抜け淡々と出来る様に成るのだ。そしてもっと早く気付いていればと悔しく思うのだ。
2020/01/27 若い頃に損得抜きに夢中で取り組んだ経験の有る人は幸運だ。夢中で掘り下げる経験が事象の奥深さを見極める眼を鍛えるからだ。その経験を経ずに大人に成れば損得が頭をよぎり眼は鍛えられない。もっと掘り下げられるのに早期に満足してしまうだろう。技能の上限は奥深さを見極める眼で決まる気がする。
2020/01/26 職人仕事では良いモノを創る為の工程の見直しや最適化は技能と品質の向上に欠かせない。しかし誰でも均質に出来る様に作業を標準化する所は多い。それは進化の途中を切り取り定着させるもので、出来てしまうと更なる進化を望まなくなる恐れがある。進化を望むならやり方は定着させない方が良いと思う。
2020/01/25 モノは良いだけでは売れないと言ってコンサルが様々な手法を紹介する。無料でマスコミに取り上げられる方法や効果的な物語の作り方を指導するが、既に競争が激しくて効果は期待できそうもない。ではどうしたら良いのか?モノは良いだけで売れると信じ、徹底的に技能を磨き品質を上げるのが良いと思う。
2020/01/24 究極は「北風と太陽」の様なものなのでしょう。思いがけなく欲しく成り買ってしまい、後にその理由が分かり納得し、より深く知りたくなり知ったならもっと欲しくなる、みたいな感じが私の理想なのです。自ら選択して買っているとお客様に感じてもらえる様な柔らかなアプローチが出来たら素敵だと思う。
2020/01/22 群から離れて自立する人を褒める人は少ない。自立とは孤独との戦いなのだ。もがき苦しみ光明が差し始める頃に成り漸く少しだけ褒められる様に成る。褒められないとやる気が出ない様な人が其れ迄辛抱できるとは思えない。早い頃から褒められずとも淡々と出来る様にしておかないと、自立は難しいと思う。
2020/01/21 教育の目的は依存状態から解放し自由に生きられる様にする事だと思っている。だが実際には束縛して思い通りに動かす事を目的として行われる場合が多い。誰からも認められず褒められもしないと嘆く人は典型的なその被害者だろう。褒められないと不安で何も出来ない人は洗脳され飼いならされているのだ。
2020/01/20 税金の計算などの雑務が嫌いではない。パズルを解く様で楽しいのだ。其れは仕事全般についても言える。毎日が謎解きの連続で面白くて堪らない。弟子達も同様に答える。所が面白くて始めたのに続けられない人は多い。面白さは与えられるものではなく、作り出すものだということに気付かないのだろうか。
2020/01/19 遠く離れて無関係に見える事象の中に関連性を見つけ、思い切り跳躍して其れを掴み取ってくる人が居る。目の前の事象だけに固執せず、彼方に有る不思議さ面白さにまで好奇心が及んでいるのだ。一寸だけ面白い事象に固執してその最適解を探し続けるだけの人には絶対に真似の出来ない跳躍を見せてくれる。
2020/01/18 個別具体的な説明がないと理解できない応用力の欠けた人が増えているようだ。私の子供の頃は自然環境や自由時間に恵まれ運動やモノ作りで遊び呆けられた。お陰で身体感覚が研ぎ澄まされて事象の変化を関連付ける習慣が出来た。だから自然と応用力は鍛えられた。身体を使い遊び呆ける経験は貴重なのだ。
2020/01/17 弟子達を見ていると目の前の事象から得られる情報量の多さに驚かされる。繊細な性格故では有ると思うがそれだけではないだろう。二人の共通点は自然溢れる環境で育ったこと。田舎故の季節の移ろいや濃密な人間関係を肌に感じ、感受性が研ぎ澄まされたのだろうか?決して努力では補えない貴重な才能だ。
2020/01/16 軽々しく好きだなどと言ってはいけないと思っていた。好きと言うからには他の誰よりも情熱を傾けることが出来ないといけないと思っていた。何があろうと周りに流されずに淡々と続ける覚悟が必要だと思っていた。玄能造りが好きと言える様に成ったのは、この道で生き抜いていく覚悟が出来てからなのだ。
2020/01/15 熱狂的に好きに成ってくれる人達に見つけてもらうのは容易ではない。だから彼等に影響力を持つ人を探すのだ。自分の仕事に関する造詣の深い一流の人、出来れば第一人者を探す訳だ。そして認めてもらう為の努力を惜しんではいけない。そのたった一人に認めてもらえば、多くの人が振り向いてくれる筈だ。
2020/01/14 多くの人が欲しがるモノは大手に任せ、鍛冶屋は人の欲しがらないモノを創れば良い。殆どの人は欲しがらないけれど百万人に一人が熱狂的に欲しく成るモノを創るのだ。すると大手は絶対に参入できず納期に充分な余裕も出来る。世の中に合わせるのではなく、自分に合ったお客に見つけてもらえば良いのだ。
2020/01/13 自己啓発で賢くなった気がしても、我に返れば元に戻ってしまう。ダイエットで生まれ変わった気がしても、気を抜けば元の姿に戻ってしまう。だが無理から解放されて心身は喜んでいるのではないのか?その状態こそが正常であり自分らしい姿なのではないのか?自分らしくない事は継続も維持も難しいのだ。
2020/01/12 幼い頃から今のままの私だ。生まれ持った資質が強化されただけで何も変わらない。人はそもそもそうなのだと思う。足掻こうとも違うモノには成れないのだ。ならば好奇心に従い最善を尽くせば良い。好奇心は直感を鍛え進むべき路を示すだろう。足掻いて混乱するよりも、気持ちよく資質を強化すれば良い。
2020/01/11 娘のプリンをこっそりと食べた事がある。泣いたので謝ったら直ぐに許してくれた。娘の描いた水彩画を覗き込んだ時に大量の鼻水を垂らした事がある。画は台無しに成ったがその時も直ぐに許してくれた。そして娘はケロリとして次の行動に移った。責める人はそこに留まり、許す人は前に進むことが出来る。
2020/01/10 分かり易さ故に一寸だけ上手い人を手本にするのは賢明でない。分かり難かろうが可能な限り最高の達人に師事するのが賢明なのだ。長く師事すればその達人の達人たる所以が見えて来る。実は其れこそが上達の秘訣なのだ。上手い人は数多いるが達人に成れるのは極僅か。その違いを理解する事が大切なのだ。
2020/01/09 人は余りにも個体差が大きい。同じ事をするにも適したやり方は大きく異なるのだ。だから先ずは個々人に適う環境を整えたい。それをやらずに個々人の努力や頑張りに依存するから人は壊れていくのだ。環境が整えば人は勝手に成長していく。頑張っても出来ない人が居たなら、先ずは環境を疑った方が良い。
2020/01/08 自分の居るべき場所に移ると周りの人達と共に変化が始まる。波長の合うもの同士が出会い化学反応が起き、有り得なかった気付きを得るからだ。そんな環境に身を置けば体は勝手に動き出す。躓き転んでも直ぐに立ち上がるだろう。自分に向いた環境に身を置けば、好奇心から人は勝手に成長していくものだ。
2020/01/07 努力が報われ難いのはそれが間違えた努力だから。最たるものは間違えた場所での努力だ。大好きな事でも間違えた場所で其処にいる人と其処のやり方でやれば嫌いで苦手に成る。其処で苦手の克服を強いられたなら更に嫌いに成るだろう。どんな事でも考えうる最善の場所でやらない限りは努力が報われ難い。
2020/01/06 学校が大嫌いだった。体育の授業は特に苦手で辛かった。学校生活は人生の無駄遣いの様な気がしていた。何故なら学校の外でする勉強や運動はとても楽しく愉快だから。左様に多くの人が間違った場所で間違った人に間違ったやり方でやらされて嫌いに成ってしまう。自分の為にこそ孟母三遷を肝に銘じたい。
2020/01/05 中学生の頃、先生に依存させられ思考停止する友人を見て恐怖した。私は聴覚情報処理障害の為に先生の話がよく聞こえない。故に先生に依存せずとも自分らしく勉強出来る方法を模索した。お陰で自らやりたい様に出来る様に成れたと思う。守破離は大切だが、油断すると守で依存させられ破に辿り着けない。
2020/01/04 刀匠の鍛えた鏃(やじり)を見せられた。素材や製作工程の説明は無いが大凡の見当は付く。ところが殆どの人が製作工程はおろか素材さえ見当が付かないと言う。標準化及び細分化されたマニュアル通りに生きてきて感性を鈍らせたのだ。感性を高めるにはマニュアルを疑う事から始めないといけないのだが。
2020/01/03 偶然にも上手いモノを食べてしまうと不味いモノは食えなくなる。知ってしまうと以前の状態には戻れないのだ。だが知ることを偶然に頼っていては効率が悪すぎる。必然にするには感性を高めるしかないのだ。感性を高めるとは、未だ見えていないが確実に何か其処に有ると感じ取るセンスを磨くことなのだ。
2020/01/02 インターネットの影響力の強さを師匠から諭されたことがある。良い事も悪い事もネットで拡散されてしまう隠し事の出来ない時代が来たのだ。故に現実社会だけでなくネットでの自分の扱われ方にも注意を払う必要が有る。師匠は腕と共に品格を磨き続けろと言ったが、それが尚更に大切な時代に成った訳だ。
2020/01/01 「自分の玄能は自分で売り込むな。但しインターネットは上手く使え。」と長谷川幸三郎師匠は言った。売り込まずとも顧客が興味を持ち、進んで他人にも勧める様な仕組みを創れというのか?ならば精度高く魅力的な玄能を創り、その哲学を物語として発信すれば良い。玄能ではなく世界観を披露すれば良い。
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玄能日記 私のどうでもいい日記です。
お暇な方だけどうぞ。(笑)