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第7章 焼き割れ
・焼き割れを防ぐには (6)


6. 小物焼入れ時の注意点


小物になるほど急冷時の冷却速度は早くなりますから、

小さな玄能の焼入れでは、

特に急冷で冷やし切らない注意が必要です。

ただし、

小さな玄能の焼入れでは、

もっと大切な事が有ります。


玄能に限らず、

小物ほど焼き割れし易いのは周知のとおりですが、

急冷し続けたことが原因で焼き割れしたと判断されるものの中に、

そうではないものが多く含まれている気がします。

それらの中には、

過熱して金属組織を肥大化させてしまい、

それが焼き割れに繋がったと考えられるものが有るからです。


加熱温度を火色で判断する場合には、

たとえ同じ温度であっても、

大きなものほど明るく見え、

小さなものほど暗く見えてしまう傾向が有ります。

ですから、

適正な焼入れ温度を目指しても、

大きなものほど意外と温度は上がっておらず、

焼入れ温度に到達していない場合には、

焼きが入らないことになります。

それとは反対に、

小さなものほど意外と温度は高くなっており、

うっかり過熱してしまうと、

適切に冷却しても焼き割れすることが有ります。

また、

たとえ小さな玄能でも、

適切な焼入れ温度に加熱したなら、

うっかり急冷し続けても、

焼き割れすることは少ない気がします。

ですから、

小さな玄能が焼き割れし易いのは、

急冷し続けた事よりも、

過熱による事が原因の場合が多いと考えられます。


火色を見る場合に注意する点は、

大きさによる見え方の違いだけでは有りません。

形状や表面の仕上げ方によっても、

火色の見え方は違います。

具体的には、

同じ大きさでも四角玄能と八角玄能は違って見えます。

また、

同じ四角玄能や八角玄能であっても、

研磨紙で仕上げたものと鑢で仕上げたものでは、

やはり火色の見え方は違います。

この見え方の違いは、

訓練で克服するしかありません。
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今日も読んでいただいて、ありがとうございました。
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