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・焼き割れを防ぐには (4)


4.急冷温度が高すぎないこと。


「急冷温度」とは、

焼入れの際に水や油に投入する温度ですが、

掛け焼の場合は水を掛ける瞬間の温度になります。


適切な急冷温度は、

焼入れで加熱する際の最高温度である「焼入れ温度」より約100℃程低い温度ですが、

これが分かっていないと、

焼入れ温度まで加熱させて、

すぐに炉から取り出して水を掛けてしまいます。

ですがそうすると、

高温の鋼はいくら勢いよく水を掛けても水をはじいてしまい、

急冷できません。

そして、

鋼周辺は水蒸気に包まれて温室状態になり、

空気中に放って置くよりも冷却速度は遅くなってしまいます。

そこに強引に水を掛け続ければ、

打撃面の外周の角だけが早く冷えて焼きが入り、

それ以外は遅く冷えて焼きが良く入らないことになりますが、

これが焼き割れを引き起こす原因になります。

強い焼きが入らない上に、

焼き割れまで起きてしまうことになりますが、

その理由は前にお話ししたように、

早く焼きの入る所と遅れて焼きの入る所が出来るからで、

この場合にはそれがより極端になる訳です。

ですから焼入れ温度まで加熱したら、

炉の中で徐々に適切な急冷温度まで温度を下げて、

その後に急冷しなければいけません。


急冷温度が適切な場合には、

水蒸気膜の発生が最小限に抑えられる為に、

掛けた水が鋼に吸い付く様に急冷出来ます。
今日も読んでいただいて、ありがとうございました。
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